文楽もゲームもエンタテインメントで文化です

2012.04.27 .15:56:05

   
        

      

文楽(人形浄瑠璃)を観に行った事はありますか?
名前は聞いた事はあるけれど、
退屈で敷居が高いというのが一般の印象だと思います。
そもそも文楽とはどういうものか。

Wikipedia によると、

文楽は男性によって演じられる。
太夫、三味線、人形遣いの「三業(さんぎょう)」で成り立つ
三位一体の演芸である。
客席の上手側に張りだした演奏用の場所を「床」と呼び、
回転式の盆に乗って現れた太夫と三味線弾きが、
ここで浄瑠璃を演奏する。
対して人形のことを「手摺」と呼ぶが、
これは人形遣いの腰から下が隠れる板のことを手摺ということから。

というものです。

難しく書いてありますが、江戸期に隆盛を極めた、
人形を使った芝居、ミュージカルです。
この文楽ですが、実はライブでみると凄いエンタテイメントなのです。
本当に理屈抜きで面白い。

確かに、過去の作品なので、前提となる知識はいるのでしょうが、
興行サイドの努力で、字幕もつくし解説本も丁寧なので
前もった知識がなくともよく分かるし、すぐに楽しめます。
特に必要ではないですが、音声ガイドなども本当によく出来ています。
文楽は元々は庶民のエンタテイメント、当時の人にとっては
映画やテレビドラマみたいな位置付けだったのだと思います。
当時のスキャンダルを脚色していたり、
人気ドラマ作家にあたる近松門左衛門等がドラマチックで
人情味あふれる作品を輩出しているのです。
元々は、多くの人形劇団が存在していた様で、
各陣営興行収入を上げるべく、当時の話題になった心中や不正、
討ち入り、ファンタジーなど、分かりやすく感動的な作品を
競って上演していたようです。
そう考えると何か、今のゲーム業界の様でしょ?
いま残っているのは、その中からの選りすぐりですから、
我々が観ても楽しいのも納得です。
例えば、主君の息子を救うために自分の子供を犠牲にする悲哀ものあり、
ヤマタノオロチが登場するスペクタクル、ドラゴンものあり、
遊女との不倫恋愛の末、心中を決意する恋愛ものあり、
今でもドラマになる忠臣蔵も文楽から出てきており、
現代のエンタテインメントの原点とも言えるのではないでしょうか。

太夫のつばが飛び散る様な語りと歌、三味線の粋な演奏、人形の舞いは
ミュージカルやライブとしても一流です。
客席が広すぎず、演者との距離がとても近く、贅沢に鑑賞する事ができます。
値段だって、オペラの1/10じゃないかな。

当初はちょっと違和感のある人形ですが、芝居に入り込んでいくと、
操っている人形師が見えなくなって来て、
あの無機質な人形にいろんな表情が見て取れるようになります。
悔しさや悲しさ、妖艶さまで感じてくるのですから不思議です。
人間でなく、扱いにくい人形を使うという制限を利用して、
観客との間に約束事や見所などのコンテクストが発達しています。
登場人物の顔の色によって役柄がわかったり、
見せ場としての見栄切りがあったり、
登場時に効果音が出たりと現代にも継承されている演出も満載。
ゲーム業界で開発に携わる方はとても勉強にもなると思います。
この記号的な人形へ感情移入していく行為は、
日本人のフィギュアやアニメ好きの原点かもしれません。

作品は、エンタテイメント満載なのですが、
舞台での文化的深みや完成度も見事なものです。
太夫、三味線、人形遣い、それぞれ職人、アーチストとして目指す
技術的な深みを持っていて、例えば、一人前の人形遣い
(足や手だけでなく、頭を扱えるようになる)には
30年近くかかるのだそうです。
太夫にしても、一人何役もこなし、うまい演者にかかると、
思わずこちらの身体が前のめって作品に入り込んでしまいます。
人間国宝と言われる演者が次々と出演し
その持てる力を毎回存分に発揮してくれる舞台なんて本当に贅沢です。

なんて熱く文楽を語っておりますが、実はこれは付け焼刃。
自分もまだまだ語るほど、文楽を観てないし知識もありません。
ただ、実は自分の幼少時に亡くなった祖父が、
文楽を研究していた学者でした。
文楽と近松が研究テーマであったようです。
そのせいか、実家には昔の文楽の人形が飾ってありました。
小さい時はこの人形が本当に怖くて、
そのトラウマもあり若い時には文楽を見たいとは思いませんでした。
敷居も高すぎると思っていたしね。
ところが、ひょんな機会から友人に誘われて、
文楽をみて大いに刺激を受けてしまったのです。
今でも、家の玄関にこの人形がいるものだから、
ずっと潜在的に意識の奥には文楽が居たのでしょう。
今まで大切に思ってこなかった祖父への罪滅ぼしも感じながら、
文楽を応援したいと思っているのかもしれません。

    


200年後、文楽の作品のように我々のゲームが遊ばれるようになるだろうか?
と思います。
因みに自分はなると信じてます。
ゲームを文化論で語る学者もきっとでてくるとも思う。
常にバッシングを受けている業界だけど、
ゲームにはその奥の深さがあると思う。
携わっている人間も面白いね。
自分の持論は任天堂の宮本さんは人間国宝、
もしくは文化勲章を与えるべきです。
未来の人に、今遊ばれているビデオゲームやソーシャルゲームが
どう評価されるのか。
もちろん、多くが消えていくでしょう。
でも、再評価されて残るものも多いと思う。
その中に当社のタイトルはあるかだろうか。
我々は、今の商売の為に仕事をしているわけですが、
未来の人にも何か想いを馳せさせるものを残せれば
それもロマンがあって素晴らしいことです。
ゲームビジネスはそんなプライドや夢を持てるに値する業界だと思っています。
 






2012-04-27 | | |

あけましておめでとうございます。

2012.01.06 .16:56:29


今年は、初詣にいろんなところにお参りをしました。
いわゆる三社詣でとでも言うのでしょうか。
自分の気持ちのレベルを上げるのにとても助けにもなり、
新年を迎えるにあたり今とても元気です。

ただ、エンタテインメント・ソフトビジネスをやっているせいか、
神社の運営やあり方をみるとついつい
自分たちのビジネスとかぶせてしまうのです。
彼らは究極のソフトビジネスですよね。
どういうポジションをとっているのか(御利益)は何か、
トラフィックをどう上げるのか、アープはどうして上げるのか等々。
例えば、今年は浅草寺がスカイツリー効果もあって
トラフィックが上がったと聞けば、
意外なところにアフィリエイト効果があるんだなと思います。
達磨寺では商売繁盛と健康回復の効果を推して
だるまさんを売っていますが、
これを買うと威勢良く三三七拍子で盛り上げてくれます。
西伊豆の辺鄙な場所にあるにも関わらず、
コアなお客さんでアープが結構高くこれもアリだな
なんて思ったり。
明治神宮のトラフィック管理はすごいなぁなんて。
ちょっと不謹慎でしょうか。

昨年は、東北の震災など厳しい試練を体験し、
この辛さを慰める意味でも、日本中に
優しさや絆を賞賛する気分が溢れた様に思います。
本当に日本人の優しさが発揮されたと思うのですが、
一方でじわじわと悪くなっていっている日本のマクロ構造や
経済ポジションに関しては見ないふりをしているようです。
前向きに、外に出て挑戦するという価値観に
もう少し光を当てないと、本当の意味でこの国が良くならないと思います。
自分はこの前向きで挑戦的な価値観に、
今年はエネルギーを注ぎたいと思います。


 
 *代々木八幡神社にて初詣に


2012-01-06 | | |

バレエの発表会に出演しました

2011.12.26 .14:39:12


 

少し遅くなりましたが、メリークリスマス!
皆様は、どの様に時間を過ごしたでしょうか。
私はなんと、バレエの発表会に出演しました。

自分とバレエの縁は長くてある意味深いものです。
自分の母がバレエ教室を始めて、既に40年以上続いています。
今は妹が教室を運営していて、私の子供達3人がそこで習っています。
ほぼ毎年、発表会を行っていますが、自分が海外にいる時以外は
簡単なお手伝いを子供の時より毎年続けているのです。
ビラ配りから、お弁当の手配や、荷物持ちなどなど。

とは言え、舞台出演するというのはあまり経験したことがなく、
今回のように、とても簡単だけども振りがあるというものは
15年ぶり2回目でした。

素人の発表会の結果についてとやかく云いませんが、
1500以上の人が入る舞台の上で、他の男性舞踏出演者は
皆プロのダンサーというのは、ちょっとしたプレッシャーでした。
舞台の上で立っているのも、歩くのもなかなか難しいものがあると
再認識しました。それでも、弱気にならず楽しく舞台には立てたと思います。
気分だけはバリシニコフ(かなり昔のダンサーですが)。
ちなみに役どころは、くるみ割り人形の1幕、
パーティーに招待されたその他大勢の貴族のお父さん役でした。

今回の出演でつくづく感じたのは、このバレエの環境が
今の私の仕事の原点でもあるなという事です。

舞台を作るには様々な仕事があります。
全体のダンサーの力量を見て、生徒に役を与え、振りを付ける。
踊りはそれなりに複雑で、振り付けによって
また生徒の技量を上げる事によって全体を合わせるのには
結構時間がかかるものです。
男性のダンサーは様々なところから雇ってきます。
振りにあわせて、ちょっとした編曲もします。
当然、演目に合わせ、衣装の選択やデザインもするし、実際作ったりもします。
舞台や大道具、小道具の展観、照明などの演出。
チケットの割り当てや当日の受け付けや運営などなど。

このようなオペレーションを、小さい時から見ていました。
自分はダンサー目線と言うよりは、いつも舞台の演出やお客様の反応、
ダンサーが映えているかなどの、あえて言うなら
子供の頃からプロモーター目線で観察していたわけです。

ゲームを作るのは、舞台を作るのに似ているところが多くあります。
一つの作品やサービスを作るのに、先ずお客様をどうやって満足させるか
考える点や、作品を作るにあたり、クリエイター・アーティストや専門家、
裏方が参加する点などです。
面白いことに、プロモーター視点から見ると、
考え方がその時々に大きく変わるけど何かしでかすクリエイターや、
この人に任せれば此処は大丈夫と思えるちょっと気難しい専門家がいるなど、
制作現場の雰囲気もどこか共通点がある気がします。
小さい時から、クリエイターや現場の専門家はあまり遠い存在ではなかったのです。
自分自身について考えると、作品、商品、サービスを考えるという方向や、
そこに参加する人の人種の絡みを含めて舞台から影響を受けているのです。

ただ、舞台と仕事で大きく異なるのが、
技術の力とネットやデジタルを使った流通の力です。

ゲームは技術の変化により、ここ20年の間に次々と姿を変えて来ています。
スプライトに色がつき、3DからCGになり、ネットに対応し、ソーシャル化している。
構造自体が大きく変わって行く実態があります。
舞台も、シルクドソレイユのような演出や出演者のイノベーションは
起こっているものの、クラシックのバレエ、オペラ、歌舞伎などは
基本100〜200年以上前の演目が人気です。
そういった意味では、細かい演出の違いはあっても、例えば、
「くるみ割り人形」といえば、基本型は同じなのです。
創作系の作品も数多くあるのですが、クラシックの世界では
今ひとつヒットしないし定着しない。
ビジネス的に現代舞台の主流のミュージカルが
漸くゲームに近い作品のバラエティを持ちますが、
技術による演出の変化と言うよりは、社会の気分や創造性に
その活路を見出しているようです。比較すると、ゲームビジネスは常に
技術や社会の動向を見て仕事をしなくてはいけないことは
チャレンジでもあり楽しみでもあります。

流通の違いで言うと、舞台の場合は常に数多くのスタッフが
ライブでキャパの決まった劇場で
運営をして行かなくてはいけない制限があります。
ゲームの場合は、以前はディスクをコピーしお店に配布していましたが、
昨今はネットを通じてキャパに制限なく比較的安価に
サービスが可能になりました。
当社にも毎日万を超えるお客様が来てくれているわけですが、
ネットで対応するので、リアルの社会で対応する事と比較すると
随分効率は良いわけです。
ネットでエンタテインメントができる事のビジネス的な幸せを感じるのです。
また同時に、反省や思うところもあります。
ネットビジネスではお客様の満足度を上げるために、
データマイニングをしKPI分析を充実させ、
常に数字をチェックしながらアイデアを交換しサービスに反映し質を上げる。
この繰り返しを基本不断に行う事が目標ですが、
お客様の実際の顔が見えないだけに、
努力の方向が視野の狭いものになるとも感じるわけです。
サービスするキャストのメンバー、ゲーム開発者も
ライブでお客様と接していない事により、
緊張感と同時にEntertainつまりもてなす事の喜びを
直に感じにくくなっていると思うのです。
舞台に立って、皆さんから拍手をもらうと本当に嬉しい。
役者の仕事が辞められないゆえんでしょう。
舞台がはけた後、お客さんが笑顔で帰る姿を見ると
此方が受付でも元気をもらいます。
舞台ではストレートにお客様の感情が見え、
スタッフもキャストも主体的な参画がし易いのです。
こういう、エンタテインメントに欠かせないハレの気持ちが
ネットビジネスでは共有しにくい。
何とか、この様な気持ちをネットのビジネスでも持てないだろうかと
考えたりします。来年早々、オンラインパブリッシング部門では
全国を回る販売会を行いますが、更に工夫を今後続けて行きたいと思います。

それにしても、舞台で拍手されるのはいいですね。
そんな気持ちを起こさせる様なサービスを目指して、
またクルーもそのように感じられる仕組みをもって来年に挑みたいと思いました。

少し早いですが、皆様、よいお年を。

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舞台前に集まって練習をします。
男性舞踏手もたまに参加しますが流石にスタイルがいいし
身体は柔らかい。座って休んでいる姿がこう違っています。
 


舞台練習中。照明や演出などの最終チェックします。
 


舞台袖。ここで幕や展観のコントロールします。
 


舞台近くの楽屋に小道具置き場。
くるみ割り人形らしいでしょ。
 


舞台練習前。
 


舞台練習前に。少し緊張しています。
 



 

2011-12-26 | | |

インドの上流階級の結婚式に出て思うこと

2011.11.25 .16:19:06


今、インドに来ています。
自分にとって初めてのインドです。
友人の結婚式という事もありますし、一度、世界で二番目に
人口の多いインドに関してビジネスのポテンシャルを
見ておきたいというのもありました。

ディズニー時代の同僚が、ボリウッド(インドの映画産業の総称)
でもトップの会社の社長になっているのと、
結婚式を挙げた友人が実は超上流階級のファミリーであった事、
あと、少し街を見て回る時間があったので
仕事の面でも、また仕事を離れても今までに経験した事のない驚きを
体験することができました。
インドの国や人、また市場に対しての印象、感想が大きく変わりました。

その中から、今回はインドの上流階級の
伝統的な結婚式のレポートをしましょう。
あまり細かく書くと、プライバシーに関わるので、その点はご容赦。

まず、今回結婚する友人が、インド人だと知りませんでした。
実は彼は、イギリスとインドのハーフでした。
また、彼をそんなに上流社会の人だと知りませんでした。
彼と会った時は、日本のゲームが大好きなゲームジャーナリストで、
パーティーで馬鹿話ばかりしていたからです。

結婚式に出てみてびっくりしたのは、そのスケールと階級の意味です。
まず、毎回数百人に及ぶパーティーのゲストを実家、
及び親戚の自宅に呼んで執り行います。
余裕で数百人が家に入るのも驚きますし、
そこの坪単価(下世話になるね)が東京と大して変わらない事にも驚きますし、
そのような家が何件もあることにも驚きます。
しかもその招待客の多くが5世代に渡る友人知人たちで、
世界中から集まってくるのです。
自分は、4日間・5回に渡る結婚パーティ及び式のうち、
2日・3回分しか出れませんでしたが、
それでもそれぞれのパーティーには莫大な量の食事、
生花が毎回用意され、エンタテインメントもそれぞれの趣旨?に
沿って変えられます。
来客の女性のサリー姿が綺麗で優雅、
日本で聞くと奇異に感じられるインドの音楽も
ここではしっくりエレガントに感じられます。
インドのボリウッド映画に出てくる庶民的で、とにかく沢山人を呼んで、
がんがん踊るスタイルよりはかなり上品で、
いわゆる上流の伝統的なスタイルの結婚式だったようです。
自分の友人の親や祖父母たちが多勢来ていましたが、
彼らは小学校から同じ所に通い、外交官であったり、
ファミリー企業のトップになりお互いに支え合っているのです。
きっと、大正時代、昭和には日本でも
こういう所はあったのではとは思いますが、
今の日本ではどうなのでしょう。
自分が知らないだけなのかもしれませんね。

皆、英語を喋るという事で招待客たちは世界中に住んでいます。
イギリスを筆頭に、アメリカ、香港、タイ、フランス、イタリア、
シンガポールなど。
それぞれの国で活躍をしているようですが、今、
インドが盛り上がってきていることもあり、若い世代が
どうしようか迷っているなんて話もしています。
招待客たちは余裕からか気さくで話題が豊富、
初めて会う人にも笑顔で話しかけます。
彼らの仕事は外交官、ファミリービジネス、金融、コンサルと
いわゆるエリートの方々が多かったです。
そこにいた女性も温和な感じと共に、何か存在感のある
自信に満ちた力強さを持っている方が多かったようです。

日本から来ていた人が少なく珍しかったのか、
よく年配のインド人女性から声をかけられ、色々と話をしました。
友人からは、「随分、インド人女性から好かれているみたいだな」と
からかわれましたが、「美人も多いしもう少し若くて独身だったら
良かったかな」なんて思うのは調子に乗り過ぎでしょう。
皆、会話の中から、その人がどんな人なのか、
自分の友人とどんな関係なのかをちゃんとリサーチしているのです。
そういう会話で、まあまあ上手く話が出来ているのは、
ディズニーに勤めて外資系の根回し(英語でいうプロトコル)に
接していたからかもしれません。
マインドをオープンにして、言うべき事、言ってはいけない事、
相手の話題を上手く拾って話を進める事が出来ると、
いわゆるサークルにゆっくり入っていけるのです。

アメリカに住んでいるインドの女性からは、
ファミリーのしがらみの利点・欠点を聞けましたし、
また結婚した友人の従兄弟達からはインドでビジネスをやる上での
入り方のレクチャーもしてもらえました。
それにも増して、彼らが普段どういう事に興味があって
どんな価値観を持っているのか語り合えたのはとても楽しいひとときでした。
彼らのプロトコルに少し気を使い、あとは、
きっと少しオープンな気持ちがあれば
海外の出張も楽しくなるのではないでしょうか。
それが、人間関係を作る土台となり、
最終的にはビジネスにもプラスになっていくんじゃないかな。


プレパーティー。お庭にて。
    


女性の手に、デコレーションサービスです。
    
 

新郎を送る男性は、ターバンをまいて、新婦の家まで向います。
楽隊にの音楽に合わせ踊ります。
    

    


夜のプレパーティー。ここも親戚の御宅です。
    


これも、新郎の家の前で行進の準備中の一コマ。
    


2011-11-25 | | |

市場至上主義がもたらしたもの

2011.11.04 .19:47:16

 
    


自分のビジネススクール時代の友人と話していて、
なるほどと思ったフレーズがありました。
それは、自分のクラスメートでエコノミストになった
女性が書いた本の題名です。

"Silent take over: death of democracy"

ちょっとショッキングなタイトルです。
「静かなる政権交代:民主主義の終わり」
とでも訳すのでしょうか。
極端に単純に要約すると、この10-20年の間に出現した
金融の制度変化(big bang)が、血を流すことなく革命をもたらし、
資本家たちに極端な力を与えてしまい、
一般人は力を一気に失ってしまったという事なのだそうです。

金融の制度変化って、立て付け上はフェアであるとか
自由であるという言葉が使われて、
マーケットという人の恣意的操作、独占的な歪みを取り除いた側面を
推し進めるという点で極めて健全かつ合理的な仕組みであると
考えられてきました。
市場経済主義の理論的なサポートを受けて、
先進国を中心に金融の自由化が進みました。

その結果、先進国では金融が何時の間にかに
産業のサポート部門から主役部門になっていったのです。
お金をリバレッジ(元金が少なくても多くかけられる仕組み)して、
市場の矛盾をアービトラージ(上手くつく)して儲ける仕組みです。
そうなると、市場の乱高下も激しくなるし、
いわゆる実経済と呼ばれる物より遥かに大きな
カジノマネーと呼ばれるような短期利益追求型のお金が
全ての市場を席巻してしまったのです。
まさか実経済を大きく上回るギャンブルマネーがこんなになるとは
当初想定していなかったのでした。
そのため、フェアだと思われていたマーケットが
いろんな意味でアンフェアな状況を作り出してしまったのです。

この金融の自由化を上手く使って蘇った国として
イギリスに代表される欧州やアメリカがその代表格だと思われますが、
今では仕組みの歪みのツケが、そういう国にも
出てきているような気がします。
潤っている人はリバレッジできる人に集中しているという事もあり、
多くの利用されてしまった人達、例えば先進国での若者達
の不満が充満してきており、
優等生国家でもデモが絶えないのかな、などと考えています。

では、日本はどうなのか?
あまりにも静かで平和に世の中が変わっているけれど、
自分は今の若者は本当はデモをするべきなのではないかと思います。
地震の時でさえ礼儀正しい日本人は、
何も起こっていないように見える時に
デモなんてとんでもない、なんて思っていたら、
本当に自分にとんでもない災難がくるかもしれないのではと思います。
日本の場合は政府の問題かもしれませんが。

"SILENT" Take Over だからより怖い、
どう反応してよいかわからないところに危険があるのかなと、
この言葉聞いて妙に納得したのでした。

2011-11-04 | | |

入交さんに会いました

2011.10.14 .14:19:35


     
           左から: 内海、入交、安東、水口
                              *敬称略


人には様々な恩師であったり、人生を変える
転機となるような出会いがあったりします。
自分にも様々な転機につながる出会いがあったのですが、
入交さんもそのひとりです。
若い方は知らない方もいるかもしれませんが、
ゲーム業界でも自動車業界でも
業界にいるなら知らない人はいない、色々な神話を持つ人です。

ホンダ時代にはエンジン開発に携わり、
市販車のみならず、バイクやF1レースにもエースエンジニアとして参加、
数々の栄光をホンダにもたらしました。
はっきり言って当時のホンダは、安かろう悪かろうと思われていた
亜流のメーカーみたいなものでしたから
(ちょっと言い過ぎだったら関係者の方ゴメン)
レースの結果はそのブランド力の向上に絶大な寄与をしました。
また、アメリカホンダの立ち上げを行い、
国際化にも寄与し、なんと30代でホンダの役員になり、
副社長にまで上り詰めました。
当時はミスターホンダ、ホンダのプリンスとまで言われたのです。
そこから、病気になりホンダを若くして退社。
次期社長とも目されていたため、これも大事件でした。
治らないとされていた病気が治ったところになんと、
全く業界外のセガに入社。
これもまた唖然でした。
どちらかと言うと、下品な業界・会社(これも関係者の方ゴメン)に
超一流会社のプリンスが入って来たのです。
天才や奇才を愛する入さん、約束をきちんと守る入さんは
セガの信者を急速に増やしました。
クリエイターは入さんを愛し、
アンチセガだった経営者もセガを訪れました。
大川さん、中山さんというこれまた歴史に残る癖のある経営者と一緒に
ソニー追撃を狙いましたが、
3人の個性が強すぎたのか上手くいきませんでした。
その時の逸話は面白すぎて一言では言えませんが
いずれまた記述します。
その後、外資系のファンドに頼まれ
いくつもの自動車系の会社を立て直し、現在も71歳でバリバリの現役社長で
1000億円近い売上で数千人の従業員を率いているのです。

自分が初めて入さんに会ったのは
自分がまだSCEAにいた時代です。
大学でアメリカホンダのケースを勉強した事があり、
その時そのケースに出ていたのが入交さんだったのですが、
彼が自分をリクルートしにわざわざアメリカで会ってくれたのです。
それはそれは、魅力のある方で笑顔も清々しく、
すぐに魅了されてしまいました。
それで、人生が狂った?という人もいるのですが、
当時皆にどうしちゃたのと言われる
ソニーからセガへの転職のきっかけになったのです。
セガで水口に会い、今の嫁さんにも会ったので、
よく考えると自分にとって相当人生を変えた人です。
セガ入社後も色々面倒を見て頂きました。
失敗に終わったけど結構健闘したドリームキャストのローンチで
一緒に仕事をした時間は、今思えば宝物のようです。

入さんの凄いところは、ビジネスマンとしてとんでもない経歴がありながら
未だにマラソンをしたり、シルクロードを走破したり
人生を楽しみながら挑戦している姿勢です。
また、偉ぶったところは全くなく、いつでも好奇心が一杯なのです。
自分の動物としての五感・野生について
失いたくないという発言には絶句しました。
そこにいるだけで魅力がある人と時間を共有出来ると
なんだか自分まで成長した気になり、力ががモリモリ湧いてきました。
きっと、入さんの"気"を頂いたのだと思います。
今、自分に会うと、誰かにその"気"をあげられるような感じがします。

 

2011-10-14 | | |

国破れて山河あり

2011.09.02 .19:15:39

福島、宮城に行く機会がありました。
東北にはあまり行った事がなかったのですが、
本当に美しい土地だと思いました。
福島の山間では、田んぼや畑と一緒に
ひまわりが咲き乱れている光景も目にしました。
目に見えない放射能に対しての対抗策であると言う意味を知ると、
その派手な光景も何故か切なく感じられます。


宮城県の津波の影響を受けたエリアに入り、
いくつかの驚きを感じました。
まずは、津波による被害エリアの大きさです。





小学校も完全に破壊されており、
その脇にはぐしゃぐしゃになった車が所狭しと並べられています。
よく見ると、一部の車には○や×のマークが付いており、
車が見つかった時に人がいたという印なのだそうです。





かつて駅であった所からの景色には
その面影すら残っていません。
いくつもの知識をもってそこに立つと、
津波でのとんでもない悲劇が心を揺さぶります。
もう一つの驚きは、たった半年前に起こった惨劇のあとにいながら、
知識と観察力がないと、そんなに悲惨な事が起こったというのが
よく分からないということです。
津波に破壊され尽くされた瓦礫は撤去され、
大きく山積みになり残っているのですが
建物が建っていた土地も、また瓦礫の上にも
葉っぱが生え始め、徐々に自然の景色と同化し始めているのです。





たまたまその日は、風が気持ちよく、多くの鳥たちが空を舞い
津波に耐えた巨木で羽を休めるのです。





瓦礫の山もまるで古墳のようです。
自然がとても美しい。
どこかでみた景色だと思ったら、
「天空の城ラピュタ」なんじゃないかと気が付きました。





つい最近、そこでとんでもない悲惨な出来事があり、
まだ悲しみが癒されていないのにこの様なことを言うのは不謹慎ですが、
こんな平和とも取れる環境で
そもそも人間の役割ってなんだったんだろうと思ってしまうのです。
宮崎駿はこれを作品にして、自分もすごく納得したよなあ。
自然に対する畏敬の念だとか、
文明に対する疑いは、八百万の神を信じる日本人には
なんだか妙に説得力のあるテーマですよね。
このような感情は知識というより、今まで生活して来た環境や価値観に
大きく影響しているのではと思います。
西洋系の人は一般的には自然を征服したがると言われています。
違った生活をしてきて、文化観・価値観も違う彼らが
そこにいたらなんと言っただろうかと考えました。
同じ景色を見ても、人により切り方・感じ方が違う。
商売柄、お客様の反応に対して考えたい気持ちが強いです。
クリエイターは自分の思いを深堀して表現するのだろうけど、
商売人というか、プロデューサーの立場では
ついついみんなどう考えるのだろうって気にする。
今回の福島、宮城視察はそんなところを思いっきり刺激してくれました。


2011-09-02 | | |

「欲しがりません勝つまでは」から学ぶ

2011.07.15 .19:41:04

 



第二次世界大戦中に物資が不足して、
小学校でも民間でも「欲しがりません勝つまでは」
という標語が徹底され、
国民が広くこれに協力しました。
物資が不足して、民間から貴金属が徴収され、
人によっては結婚指輪まで提供したという美談?が
あったようです。
当時の国民が協力するモチベーションになったものは
国のため・天皇陛下のため・戦争で頑張っている
兵隊さんのため、でした。
戦争の時期に、勝つ為にプラスになる事は全てよろしいという議論を
昔はすんなり受け入れたと思います。
戦争の是非は問えなくなっているし、国民全体のムードが
そうだったと想像します。
結婚指輪を出した人は、優しく、公共心の強い人であったとも想像します。
今から考えると、政府のあり方、戦争の是非といった
もっと上位の部分で、間違っていた、もしくは疑わしい点が
多々あったのは明白です。
あと、何故そこで、民間から貴金属を徴収するのかもおかしい。
となると、「欲しがりません勝つまでは」というのは、
政府が国民に非道理を要求していたとも言えます。
だから、これに逆らう人を非国民と言うのは明らかに言い過ぎです。
今ならそれは分かるけど、当時の渦中でそれに抵抗していた人は
健全なのだけど、周りからは変人に映ったのでしょう。

現在の電力不足の折、皆節電に務めており、
ボランティアで少しでも節電をするのが良い事という
コンセンサスが取れているように思います。
節電が足りないと非難されるムードが醸成されています。
また、節電する人はえらい人とも言える。
節電のことの起こりは、東北大震災です。
この悲劇を誰のせいにも出来ないし、この痛みを皆で分かち合う
と言うところまでは分かります。
きっと、先程の戦時の場合とは事情が違う。
でも、敢えて言うと、政府や節電を推進している人に対して、
皆もう少し文句を言ってもいいのではと思います。
明らかに暑すぎる電車・オフィスや、暗すぎる売り場などなど。
電力だって工夫次第で増やせるじゃないか。
一社の独占供給で競争のない株式会社ってどういう事なの。
もうちょっと、不平不満を言う方が、社会としては健全なのではと、
戦争時の例からも思ってしまいます。
だから、あえて言いたい。
「公共の場をもっと涼しくしてくれ!」
「発電と送電分離して、発電事業参入社を増やしてくれ。
独占は不健全だ」

今の日本政府がひどいとしたら、それは不平不満を表明しない
日本国民のせいである、と新聞記者の友人が申しておりました。
成る程と感心しました。
不平不満を述べるのも国民の義務なのですね。
震災時に規律を保った日本人の美学が、
平時にはマイナスに働くこともあるようです。
皆、もう少し文句を言う方が、社会的には健全です。

 

2011-07-15 | | |

We Are The World

2011.07.08 .17:48:54

      

先日、ラジオを聞いていたら、マイケルジャクソンの
「We Are The World」が流れてきました。
言わずとしれた、チャリティーソングの走りで
多くのアーチストが参加していることで
当時話題になった作品です。
曲を聞いていてハッとした事があります。
マイケルを大好きであった自分も、
あの曲に関しては何だか企画ものでよく分からない感じがして
「ほー、いろんなアーチストが出てるのね」みたいな
感想を持っていたのが、今回の聞いた印象はストレートに
「その通り!なんて素晴らしい事を言っているの?!」と
素直に自分に入ってきているのです。
言うなれば、やっと自分が当時のマイケルに追いついたのです。
何と、同じ印象を持ったクリエイターがいるのを最近発見して、
大いに盛り上がったのですが、
時代と共に輝きを増す商品・作品があるという事に
大人気なく再認識をして、かつ感動したのです。
時代の気分を切り取る作品・商品も経営者としては重要だし
大切にしたいと思いますが、
何処かに時代を超えた価値観を我々の作品・サービスには
入れていきたい。そう思います。
以前のブログにも書きましたが、一時期よくマイケルが
自分の携帯電話に直接電話をしてくれていました。
ある時、彼のスタジオから電話をくれた時は
どれだけエネルギーを使っているかという事を素直に
シェアをしてくれました。
とても疲れている感じがしたので、自分なりに励ましたつもりでしたが、
彼の作品を作る時の緊張感というか、プレッシャーは
本当には分かっていなかったとしか言いようがありません。
「We Are The World」 マイケル、素晴らしい曲をありがとう。



 

2011-07-08 | | |

少女時代

2011.07.01 .19:04:53

  


『少女時代』のコンサートに行ってしまいました。
観客は女性7割、男性3割。
さらに大きくなりそうな熱気です。
彼女達のパフォーマンスでびっくりしたのは、
ほとんど日本語で対応していた事。
歌もしゃべりも、立派にローカライズしていて、
韓流の芸能グローバル対応にびっくりしました。
彼女達は、中国でも欧米でもパフォーマンスしており、
事務所も、日本の芸能界とは市場の捉え方が違うのですね。
こういう、今までの常識を疑う力もとても大切ですが、
歌や踊りを始めとした基礎力・コミュニケーション力・
ショーとしての完成度など、
努力すべき事に時間をかけているのもさすが。
ビジネスとして、商品を作る為の一つのモデル・
フィロソフィーをSMエンタテインメントは持っているようです。
なんて、言い訳かな。
イヤー、少女時代は可愛かったです。



2011-07-01 | | |

プロフィール

内海 州人
(Shuji Utsumi)










★ソニー:経営企画室、Sony Computer Entertainment of Americaの創設メンバー
★セガ:Sega of America、セガ・エンタープライゼス執行役員
★ディズニー:インタラクティブアジア代表を歴任



☆クラッシュバンディクー(SCEA)
☆サクラ大戦, 2K Sports (セガ)
☆キングダムハーツ
(ブエナビスタゲーム)
などの作品にも係わる



・一橋大学卒業
・ウォートンMBA

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