アメリカで音楽ゲーム大旋風

2008.03.25 .12:23:57
 
 Rock Band Peripherals
日本で全く流行っていなくて、現在欧米で大変なブームを巻き起こしているのが音楽ゲームです。そもそもの発端は、Red Octaneというほぼペリフェラル(周辺機器)会社に近い会社が、Harmonixというボストン拠点の開発会社と『ギターヒーロー』というゲームを世に出したのが始まりでした。ゲームの内容は、コナミの『ギターフリーク』に似ていて、ギターのペリフェラルを使って画面のタイミングに合わせて弾いていくというもの。

昔から、ペリフェラルをベースとしたコンシューマ(家庭用ゲーム)ソフトは在庫リスクなどクリアすべき障害が多く、この『ギターヒーロー』もイニシャルの出荷は全米で3万本も行かなかったようです。ところが、その面白さが口コミで伝わり、みるみる全米を席捲。米国だけで、マルチミリオン(100万本以上)を達成し、音楽ゲームブームが本格的になりました。ちょうど、日本でコナミが一時期『DanceDanceRevolution』(DDR)などといった音ゲーを流行らせた状況と似ています。こうなると、放っておかないのがアメリカの大資本。大手のパブリッシャーであるActivisionがRed Octaneを買収。同時に『ギターヒーロー』というIP(知的財産権)も手に入れました。ここで面白いのが、『ギターヒーロー』のマーケティングパートナーであったMTVの動きです。MTVがゲーム業界本格参入ということで、『ギターヒーロー』の開発元のHarmonixを買収。『ギターヒーロー』のライバルゲームである、『Rock Band』 というゲームを作り始めました。2007年9月に『ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック』が出るや、大爆発。米国だけで全プラットフォーム(PlayStation 2, PLAYSTATION 3, Wii, Xbox, Xbox 360)合計で 700万台を売り上げました。

一方、11月の中旬に米国で発売された『Rock Band』。こちらはギター、ベース(ギターと同一ペリフェラル)、ドラム、マイクと複数のペリフェラルを同梱し、皆でバンドをやるという常識を超えたゲームで、セット価格が199ドル(約2万円)であったにも関わらず、150万本(PlayStation 2, PLAYSTATION 3, Xbox 360)を売り上げ、こちらも旋風を巻き起こしています。各ゲームともオンラインによる楽曲追加ビジネスが大盛況。音楽業界にも大きな影響を与え始めています。米国で『DDR』が日本に比べて数年遅れで大ヒットした逆の格好で、日本でも家庭でこれらの音楽ゲームが大ヒットする日が来るのでしょうか。

プロフィール

内海 州人
(Shuji Utsumi)



















★ソニー:経営企画室、Sony Computer Entertainment of Americaの創設メンバー
★セガ:Sega of America、セガ・エンタープライゼス執行役員
★ディズニー:インタラクティブアジア代表を歴任



☆クラッシュバンディクー(SCEA)
☆サクラ大戦, 2K Sports (セガ)
☆キングダムハーツ
(ブエナビスタゲーム)
などの作品にも係わる



・一橋大学卒業
・ウォートンMBA

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